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レッグレイズの正しいやり方・効果・回数設定と下腹部を鍛えるコツ

レッグレイズは下腹部を集中的に鍛える代表的な腹筋種目です。仰向けに寝て脚を上げ下げする動作で、特に腹直筋下部や腸腰筋を効果的に刺激できます。しかし間違ったフォームでは腰痛の原因となるため、正しいやり方の習得が重要です。

この記事では、レッグレイズの正しいやり方から段階的な進歩法、下腹部への効果を最大化するコツまで詳しく解説します。

レッグレイズとは?効果のある筋肉

レッグレイズは仰向けに寝た状態で脚を上下に動かす腹筋種目で、特に下腹部の強化に効果的です。

鍛えられる筋肉

主要な筋肉

  • 腹直筋下部:下腹部、いわゆる「下っ腹」の筋肉
  • 腸腰筋:股関節の深層筋、脚を持ち上げる動作の主動筋

補助的な筋肉

  • 腹直筋全体:お腹全面の筋肉
  • 腹横筋:体幹の安定性を保つ深層筋
  • 大腿四頭筋:太ももの前面

レッグレイズの最大の特徴は下腹部への集中的な刺激です。多くの腹筋種目が上部から中部を中心に鍛えるのに対し、レッグレイズは下腹部を重点的に強化できます。

レッグレイズの正しいやり方

基本フォーム(ライイングレッグレイズ)

スタートポジション

  1. 仰向けに寝て、腕は体の横に置く
  2. 手のひらは床につけて体を安定させる
  3. 脚をまっすぐ伸ばすか、軽く膝を曲げる
  4. 腰を床に軽く押し付ける

動作手順

  1. 息を吐きながら脚をゆっくりと持ち上げる
  2. 太ももが床と垂直になるまで上げる(90度)
  3. 1秒間保持する
  4. 息を吸いながらゆっくりと下ろす
  5. 脚が床につく直前で止めて繰り返す

重要なポイント

  • 腰を浮かせない:常に腰を床に押し付ける
  • 反動を使わない:筋肉の力でコントロールする
  • 呼吸を意識:上げるときに息を吐き、下ろすときに吸う
  • 一定のテンポ:2秒で上げ、2秒で下ろす

間違いやすいポイント

腰が浮いている 最も多い間違いで、腰痛の原因となります。常に腰を床に押し付けることを意識しましょう。

脚を完全に下ろす 脚を床まで下ろすと負荷が抜けてしまいます。床から数センチ浮かせた状態を保ちましょう。

反動で上げる 勢いに頼ると腹筋への効果が薄れます。筋肉の力でコントロールして動かしましょう。

レベル別やり方と段階的進歩法

初心者向け:ニーレイズ

膝を曲げて行うバージョンで、腰への負担を軽減できます。

やり方

  1. 仰向けに寝て膝を90度に曲げる
  2. 太ももを胸に近づけるように持ち上げる
  3. ゆっくりと元の位置に戻る

目標:10~15回×3セット

中級者向け:ベントニーレッグレイズ

膝を軽く曲げて行うバージョンで、基本形への準備段階です。

やり方

  1. 膝を30~45度程度軽く曲げる
  2. この角度を保ったまま脚を上下する
  3. 通常のレッグレイズより負荷が軽い

目標:15~20回×3セット

上級者向け:ストレートレッグレイズ

脚を完全に伸ばして行う基本形で、最も負荷が高いバージョンです。

目標:15~25回×3~4セット

段階的進歩プログラム

第1~2週:ニーレイズ

  • 8~12回×2~3セット
  • 正しいフォームの習得

第3~4週:ベントニーレッグレイズ

  • 10~15回×3セット
  • 可動域の拡大

第5~8週:ストレートレッグレイズ

  • 12~20回×3~4セット
  • 完全なフォームの習得

回数・セット数・頻度の設定

レベル別推奨設定

初心者

  • ニーレイズ:10~15回×3セット
  • 週3~4回

中級者

  • ベントニーレッグレイズ:15~20回×3セット
  • 週4~5回

上級者

  • ストレートレッグレイズ:20~30回×3~4セット
  • 週4~5回

進歩の目安

回数の増やし方

  1. 現在の回数で正しいフォームが維持できる
  2. 最後の1~2回に余力がある
  3. 前回より2~3回多く行える

次のレベルへの移行

  • ニーレイズ15回×3セットが余裕で可能
  • ベントニーレッグレイズ20回×3セットが余裕で可能

レッグレイズのバリエーション

ハンギングレッグレイズ

懸垂バーにぶら下がって行う高強度バージョンです。

やり方

  1. 懸垂バーにぶら下がる
  2. 膝を胸に向けて持ち上げる(ニー版)
  3. または脚をまっすぐ伸ばして持ち上げる(ストレート版)

効果:より強い負荷、握力・肩の筋力も同時に鍛えられる

サイドレッグレイズ

横向きで行うバリエーションで、腹斜筋も鍛えられます。

やり方

  1. 横向きに寝て下側の腕で頭を支える
  2. 上側の脚を天井に向けて持ち上げる
  3. ゆっくりと元の位置に戻る

効果:腹斜筋、中殿筋の強化

リバースクランチ

レッグレイズに似た動作で、下腹部により集中できます。

やり方

  1. 膝を90度に曲げて脚を持ち上げる
  2. 膝を胸に近づけるように腰を少し浮かせる
  3. 腰を下ろして元の位置に戻る

効果:下腹部への集中的な刺激

腰痛を避ける安全なやり方

腰痛の原因

腰の反り 脚を下ろすときに腰が反ってしまうことが最大の原因です。

負荷が重すぎる 筋力に対して負荷が重すぎると正しいフォームが維持できません。

柔軟性不足 股関節や腰部の柔軟性が不足していると動作が制限されます。

腰痛予防のコツ

腰を床に押し付ける 動作中は常に腰を床に押し付けることを意識しましょう。

可動域を調整 脚を下ろしすぎず、腰が浮かない範囲で行いましょう。

ウォームアップ 股関節のストレッチを十分に行ってから開始しましょう。

段階的進歩 いきなり難しいバージョンに挑戦せず、段階的に進歩しましょう。

下腹部への効果を最大化するコツ

動作のポイント

脚を下ろしきらない 床につく直前で止めることで負荷を維持します。

上げるときに腹筋を意識 脚の力ではなく下腹部の力で持ち上げることを意識しましょう。

保持時間を設ける 最高点で1~2秒保持すると効果が高まります。

他の種目との組み合わせ

下腹部強化プログラム

  1. プランク:30~60秒×3セット
  2. レッグレイズ:15~20回×3セット
  3. リバースクランチ:12~15回×3セット
  4. マウンテンクライマー:20回×3セット

順番の理由:体幹の安定化から始めて、下腹部への集中的な刺激へ進む

よくある質問

Q: 毎日やってもいい?

A: 推奨されません。腹筋も他の筋肉と同様、48~72時間の回復期間が必要です。週3~5回が理想的です。

Q: 腰が痛くなるのは正常?

A: 正常ではありません。腰痛の原因:

  • フォームが間違っている
  • 負荷が重すぎる
  • ウォームアップ不足
  • 既存の腰の問題

痛みがある場合は一旦中止し、ニーレイズから再開しましょう。

Q: 下腹部にだけ効かせることはできる?

A: 完全に分離は困難ですが、レッグレイズは下腹部により強い刺激を与えられます。腹直筋は一つの筋肉なので、完全に分離して鍛えることはできませんが、動作の特性上下部により効果的です。

Q: どのくらいで効果が出る?

A: 個人差がありますが

  • 筋力向上:2~4週間
  • 見た目の変化:6~12週間
  • 明確な下腹部の変化:3~6ヶ月

継続的な実践と食事管理が重要です。

まとめ

レッグレイズは下腹部を効果的に鍛える優秀な種目ですが、正しいフォームの習得が重要です。

重要なポイント

  • 段階的進歩:ニーレイズから始めてストレートレッグレイズを目指す
  • 腰の保護:常に腰を床に押し付けて安全に実施
  • 適切な頻度:週3~5回、十分な休息を挟む
  • 継続的実践:最低3ヶ月は継続する

正しいレッグレイズで強力な下腹部と機能的な体幹を手に入れ、理想的なお腹周りを実現しましょう!